暮らしメモ

米麹の作り方
米麹の作り方
我が家で1kg程度の米麹作りというのは日常の風景なんですが、今回は味噌作りのための米麹なので自宅で仕込むにはちょっと多めの4kgの米麹を起こしました。
仕込むお米の量が4kgですと出来上がりで5kgくらいの米麹になります。
最近、ちょっとした麹ブームのようなので、自分用メモも兼ねて米麹作りのタイムスケジュールを書いてみます。
あくまで我が家の米麹作りのタイムスケジュールなので参考までに。


<浸漬>春秋 20:00、夏 3:00、冬 8:00
米を水でよく洗い、たっぷりの水に浸漬させます。
浸漬時間は春秋12時間、夏5時間、冬24時間が目安です。
米麹作りは最後の仕上がりの時間から逆算して始めないと、夜中に起きて作業しなきゃならなくなるので季節ごとに浸漬の開始時間が変わります。

<水切り>8:00
ざるに上げ2時間かけて十分に水を切ります。

<蒸し>10:00
強火で50分程度、さらしを巻いて蒸し上げます。
蒸し時間が短いと出来上がりの麹が米粒のように硬くなるのでしっかり蒸します。
時間はあくまで目安なので、芯が無くなるまで蒸して下さい。

<種切り>11:00
いよいよ麹菌の種菌を蒸し米に植え付けます。
ここで気をつけるのは蒸し米の温度です。
40℃後半になると麹菌が弱ってしまうので、40℃まで冷ましてから手早く種麹を全体にまぶします。
冷め過ぎても他の雑菌が増殖しやすくなるので、30℃を切るまでに作業を終わらせて下さい。
米麹作りのプロの方は1kgの米に対して1gの種麹を使うようですが、麹室などの整った環境の無い一般家庭の場合は1kgの米に対して4g程度の種麹を使うことをオススメします。
我が家では京都「菱六」さんの長白菌の種麹を使っています。→【種麹(長白菌)】
種麹を目の細かい茶漉しなどに入れて種麹が固まらないように蒸し米に降り掛けると全体に綺麗にまぶせると思います。
種切り後は温度と湿度が一定になるよう、さらしを巻いてビニールに包み、更に電気毛布などで包んで35度にキープします。
温度キープには爬虫類用のサーモスタットがあると便利ですが、何度も麹を作っていると電気毛布のツマミ調整が上手になるので、我が家では温度計のみで常時確認しながら調整しています。
心配な人は爬虫類用のサーモスタットを使うのも良いと思います。→【爬虫類サーモ】

<手入れ1回目>翌7:00
米粒が所々白くなり盛んに発酵するようになってきます。
麹菌は好気性菌なので、麹菌が増殖するこの頃から酸素が不足気味になります。
また、発酵熱により中心部分の温度が上昇します。
ですので、中心のあら熱を飛ばしながら、1、2cm程度の薄さになるように米麹を広げます。
手入れ後はさらしを被せ、ビニールに包んで湿度を保持したまま38度にキープします。

<手入れ2回目>15:00
発酵熱により中心部分の温度が上昇するので、全体の温度が均一になるようにあら熱を飛ばしながら混ぜます。
手入れ後は同じく38度にキープします。

<手入れ3回目>21:00
発酵熱により中心部分の温度が上昇、またこの頃から水蒸気が放出し始めます。
同様に全体の温度が均一になるようにあら熱を飛ばしながら混ぜます。
手入れ後は同じく38度にキープするのですが、水蒸気が放出するよう包んでいたビニールの口を開けます。
ここで水蒸気が放出し過ぎると、舌触りの悪い硬い米麹になってしまいます。
しかし、水蒸気の放出が足らないと全体に産毛の生えたような麹に仕上がりません。
ここはもう経験です。何回も失敗して感覚で覚えるしかないです。

<出麹>翌11:00以降23:00まで
麹菌の回り具合を見て米麹の発酵終了のタイミングを決めます。
全体に麹菌が回り、白く破精て米麹特有のいい香りが立っていればOKです。
もう温度キープの必要はありません。

<枯らし>出麹以降、翌朝まで
寒い場所に米麹を置き、水分を飛ばしながら発酵を止めます。
翌朝まで放置すれば米麹の出来上がりです。

出来た米麹はスーパーで売っている乾燥麹とは違い、生麹というものになります。
時期にもよりますが常温で数日から1週間、冷蔵で1ヶ月、冷凍で半年くらいを目安に使い切って下さい。

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